人口50万のカーボベルデサッカーはなぜ強い?欧州組の奇跡と躍進の真相
人口50万のカーボベルデサッカーはなぜ強い?欧州組の奇跡と躍進の真相についての疑問解決ガイドをお届けします。
カーボベルデサッカーの強さを語る上で外せないのが、ポルトガルをはじめとする欧州主要国で育った欧州組の二重国籍選手たちの存在です。彼らの多くはヨーロッパで生まれ育ち、欧州の国籍を保持しながらも、最終的に親や祖父母の故郷であるカーボベルデ代表を選択しました。
実のところ、世界のトップフットボール界には古くからカーボベルデの血を引くスーパースターが無数に存在してきました。元ポルトガル代表の伝説的ウインガーであるナニはカーボベルデ(首都プライア)生まれであり、バロンドールを5度受賞したクリスティアーノ・ロナウドも曾祖母がカーボベルデ出身です。さらにレナト・サンチェスやネルソン・セメド、オランダ代表のジョルジニオ・ワイナルドゥムなど、枚挙にいとまがありません。
かつてはそうした世界的才能のほとんどが旧宗主国や居住国の代表ユニフォームを着ていました。しかし近年、カーボベルデ代表の組織が整備され、国際大会での露出が増えたことで、欧州の第一線で戦う選手たちが「自らのルーツに誇りを持って青いユニフォームを着る」という選択を前向きに行うようになったのです。
ベベ(元マンチェスター・ユナイテッド)がもたらした象徴的な転換点
その象徴的な旗振り役となったのが、かつて名門マンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれ、スペインのラージョ・バジェカーノなどで実績を積み重ねてきたベベ(ティアゴ・マヌエル・ディアス・コレイア)です。ポルトガルの孤児院育ちから世界的名門へ駆け上がった数奇なキャリアを持つ彼は、年代別ポルトガル代表歴を持ちながらも、31歳を迎えた2022年にルーツであるカーボベルデ代表入りを決断しました。
ベベは加入直後から、圧倒的なキック力と規格外のロングフリーキック、そして欧州最高峰の修羅場をくぐり抜けてきたメンタリティをチームに注入。AFCON本大会でも40メートル近い超長距離フリーキックを叩き込むなど、強烈なインパクトを残しました。彼のようなキャリアを持つベテランが全霊で祖国のために戦う姿勢は、後に続く欧州生まれの若手選手たちに絶大な心理的影響を与えています。
さらに現在では、フランスのトゥールーズで守備の要として君臨するDFローガン・コスタや、長年代表を牽引する名ウインガーのライアン・メンデス、中盤で卓越したゲームメイクを見せるジャミーロ・モンテイロ、守備的MFとして堅守を支えるケヴィン・ピナなど、攻守のキーマンが欧州の主要リーグで主力を張る実力者で固められています。