重さ3キロで保証金20万!初期携帯電話の狂乱価格と進化の全真相

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お笑い芸人・平野ノラさんの「しもしも〜? 石黒賢?」というバブルネタで若年層にも広く認知された巨大な肩掛け電話。あの強烈なビジュアルのモデルとなった実機が、1985年に電電公社民営化第1号商品としてNTTが市場投入した「NTTショルダーホン100型」です。

当時のカタログ資料や電波産業会の技術アーカイブによると、本体重量は約3.0kg。現在の標準的なスマートフォンの重量(約180〜200g)と比較すると、およそ15倍から16倍に相当します。大半を占めていたのは巨大なニッケルカドミウム蓄電池と大出力の通信回路であり、これらを頑丈なショルダーバッグ型のケースに収納し、カールコードで受話器と直結させていました。連続通話時間はわずか約40分、連続待受時間でも約8時間が限界であり、外出先で長電話をすれば瞬く間にバッテリーが底をつく代物でした。

さらに衝撃的なのが、当時の利用に関わる金銭的ハードルの高さです。初期携帯電話の本体価格を語る上で見落とせないのが、当時は端末を「購入」する制度が存在せず、すべてNTTからの「レンタル制」だったという事実です。

導入時には本体の保証金(預託金)として20万円を預託する必要があり、これに新規加入料約8万円、基本工事費などが加算され、初期費用だけで約30万円が一瞬で消え去りました。さらに、バブル期の携帯電話利用料金は基本料だけで月額2万3,000円から。通話料は距離に応じて跳ね上がり、平日の昼間であれば1分間で数百円に達することも珍しくありませんでした。月に数時間利用しただけで請求額が10万円を突破することは日常茶飯事であり、文字通り「1秒いくら」のプレッシャーを背負いながら通話していたのです。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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