投票用紙が折っても勝手に開く怪!ユポ紙の驚異と即日開票の舞台裏
投票用紙が折っても勝手に開く怪!ユポ紙の驚異と即日開票の舞台裏を詳しくリサーチ! 知っておきたい 重要ポイントを凝縮して配信します。
投票用紙を指先で触ると、しっとりとした独特のぬめり感と、破ろうとしても簡単には裂けない強靭なコシに気づきます。これは製造元である株式会社ユポ・コーポレーションが手掛ける「ユポ」と呼ばれる合成紙です。 一般的な紙は木材パルプの植物繊維を水中で絡み合わせて作られますが、合成紙ユポの特徴は根本から異なります。投票用紙の原料は、プラスチックの代表格である石油由来の「ポリプロピレン(PP樹脂)」と、天然鉱物である石灰石から抽出される「炭酸カルシウム」です。これらを均一に溶融混練し、縦横に二軸延伸しながら微細なフィルム状に成膜することで、紙の風合いを持ちながらプラスチックの耐久性を併せ持つ素材が誕生します。 この構造こそが、投票用紙が破れない理由です。繊維の継ぎ目がないため、万が一投票箱に雨水や汗、湿気が入り込んでもふやけることがありません。かつて昭和の選挙現場では、大雨の日に有権者の傘から滴り落ちた水滴で用紙が破れたり、インクが滲んで無効票になったりするトラブルが頻発していました。1986年の国政選挙で一部導入が始まり、2021年には47都道府県の全自治体へ普及が完了した背景には、水害や破損による「1票の棄損」を物理的にゼロにするという選挙管理委員会の強い防衛策がありました。