肛門腺絞りの正しいやり方と頻度|出ない時の破裂危険と自宅ケアの極意
肛門腺絞りの正しいやり方と頻度|出ない時の破裂危険と自宅ケアの極意のやり方について徹底ガイドします。実践的なガイドをチェックしてください。
愛犬が後ろ足を投げ出すようにして座り、前足だけで床を這うように進む行動は、臨床現場で「スクーティング(お尻歩き)」と呼ばれます。この行動を目撃した際、飼い主が真っ先に疑うべきなのが、肛門の両脇に位置する「肛門嚢(こうもんのう)」に分泌液が過剰に充満している状態です。
肛門嚢は、時計の文字盤に例えると「4時と8時」の方角、皮膚のやや深部に左右一対で存在する袋状の器官です。ここには強い悪臭を放つ液状やペースト状の分泌物が蓄積されます。野生下では排便時のいきみや強い恐怖を感じた瞬間に外敵への威嚇・縄張りのマーキング用として自然に噴射されていましたが、室内飼育が定着した現代の愛犬たち、とりわけ筋力の弱い小型犬種では自力排出力が著しく衰えています。
排出されずに溜まり続けた分泌物は細菌の温床となり、やがて肛門嚢炎の初期症状を引き起こします。初期の段階では以下のような明確な行動変容が現れます。
- お尻の周りを異常な執着で見つめ、執拗に舐めたり噛もうとしたりする
- 尾の付け根を撫でようとすると、普段と違ってビクッと身をすくませて嫌がる
- 座る瞬間に違和感があるのか、落ち着きなく何度も立ち上がって居場所を変える
- 肛門の周囲が赤く鬱血し、普段より腫れぼったく熱を帯びている
そもそも肛門腺の分泌物が臭い理由は、アミン類や低級脂肪酸、揮発性硫黄化合物などが複雑に凝集しているためです。個体識別を行うための強烈なフェロモン濃縮液であるため、腐敗魚や酸化した薬品が混ざり合ったような独特の刺激臭を放ちます。愛犬の体臭が急に魚臭くなったと感じる場合、肛門嚢から微量の分泌液が漏れ出しているシグナルです。