謎の透明生物サルパの正体とは?毒性やクラゲとの違いを徹底解明

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海岸に打ち上げられたゼラチン質の塊を見て、「クラゲに刺されるのではないか」と警戒して身構えてしまう人は少なくありません。しかし、サルパの正体を生物学的に突き詰めていくと、クラゲとは似ても似つかない進化の軌跡が見えてきます。

サルパは、分類学上「脊索動物門・尾索動物亜門・タリケア綱・サルパ目サルパ科」に属する浮遊性の動物プランクトンです。つまり、刺胞動物であるクラゲよりも、岩場に固着しているホヤの仲間に極めて近い存在です。さらに驚くべきことに、進化の系統樹において私たち人間(脊椎動物)の祖先筋に近い「脊索」という構造を幼生期や発生段階で備えているため、生物学的にはクラゲよりも人間側に近い位置にいます。

水族館関係者や海洋生物学者の現場解説によると、樽形(バレル状)をした寒天質の体腔内に海水を吸い込み、濾過しながら餌を取り込みます。水中写真家・堀口和重氏の観察記録でも語られている通り、サルパの最大の特徴は「海水を吸い込んで植物プランクトンを食べながら、その吐き出す水流を利用して前進する」という驚異的な移動・摂食一体型システムにあります。海中を漂う受動的な浮遊物ではなく、自らの筋肉帯をリズミカルに収縮させて能動的にジェット推進を行う、極めてダイナミックな生き物なのです。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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