マラサダとは?ドーナツとの違いやポルトガル発祥の歴史・人気店を解説
マラサダとは?ドーナツとの違いやポルトガル発祥の歴史・人気店を解説とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。
「ハワイの伝統スイーツ」として世界中で広く親しまれているマラサダですが、そのルーツは太平洋の島国ではなく、ヨーロッパのポルトガルにあります。19世紀後半、ハワイのサトウキビ農園で働く労働力として、ポルトガルのマデイラ諸島やアゾレス諸島から多くの移民が海を渡りました。彼らが故郷の伝統的な家庭菓子として持ち込んだ揚げパンこそが、マラサダの始まりです。
ポルトガル語における「malasada」は、「mal-assada(不完全に焼かれた/中まで火が通りきっていない)」という言葉が語源とされています。これは決して生焼けという意味ではなく、外側を短時間で香ばしく揚げ、中をまるで半熟のように驚くほど柔らかく、しっとりとした状態に仕上げる独特の食感を表現した呼び名です。
もともとカトリックの風習において、イースター(復活祭)前の断食期間(四旬節)に入る直前、家にある砂糖やバター、卵を使い切るために作られていた祝祭の菓子でした。ハワイでは今でも、四旬節の前日である火曜日を「マラサダ・デー(Malasada Day)」と呼び、街中のベーカリーに行列ができる年中行事として定着しています。
このローカル菓子をハワイ全土の名物へと押し上げた立役者が、オアフ島ホノルルで1952年に創業した「レナーズ・ベーカリー(Leonard's Bakery)」です。ポルトガル系移民3世のレナード・レゴ氏が店でマラサダを販売したところ、瞬く間にロコ(地元住民)の間で大ヒットを記録。やがて観光客を通じて世界的な知名度を獲得するに至りました。