猫用おしゃぶりは効果的?獣医が警告する誤飲リスクと代用品の真相
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現在、国内の主要ペット用品メーカーから「猫用おしゃぶり」と銘打たれた商品はほとんど流通していない。構造上、安全性を担保することが極めて困難だからである。その結果、多くの飼い主が安価で手軽な代替品に手を出している実態がある。
最も危険視されているのが、猫への人間用おしゃぶりの危険性と、100均(ダイソーやセリアなど)のベビー用品コーナーに並ぶおしゃぶりの流用だ。100均で入手できる人間用おしゃぶりはコストパフォーマンスに優れる反面、小型で分解しやすい構造のものや、猫の噛む力に対して脆弱なシリコン・天然ゴムが使われている場合が多い。
日本小動物獣医師会に所属する複数の臨床医への取材によると、異物誤飲による開腹手術の症例において、おしゃぶりや哺乳瓶の乳首は毎年のように上位へランクインしている。猫用おしゃぶりの獣医師の見解は一致して「極めてハイリスクであり、推奨できない」というものだ。
猫の舌には「糸状乳頭」と呼ばれる無数の後ろ向きのトゲが生えている。一度口の奥に入ったシリコン片やプラスチックは、猫自身の意思で吐き出すことが極めて難しく、反射的に飲み込んでしまう構造になっている。ちぎれたパーツが胃から小腸へ流れ込んだ場合、猫用おしゃぶりの誤飲リスクは腸閉塞(イレウス)へと直結し、組織の壊死や腹膜炎を引き起こして最悪の場合は命を落とす。救命のための開腹手術費用は入院費を含めて20万円〜40万円以上に達することも珍しくなく、飼い主への経済的・精神的打撃は計り知れない。