ラクトアイスとアイスクリームの違い|カロリー逆転と危険性の真相

ラクトアイスとアイスクリームの違い|カロリー逆転と危険性の真相に関する主要なデータを分かりやすく解説いたします。

ここで一つの疑問が生じます。なぜ国民的ロングセラーである「明治 エッセル スーパーカップ」は、あえてアイスクリーム規格ではなく「ラクトアイス規格」を採用し続けているのでしょうか。

その背景には、開発思想と消費者のニーズに応え続けた緻密な商品戦略があります。スーパーカップが1994年に誕生した際、市場の主流だった高級アイスクリームに対抗すべく掲げられたコンセプトは、「手頃な価格で、コクがあるのに後味がキレて、最後までたっぷり食べられる大満足のアイス」でした。

生乳や生クリームを主原料にすると、原料コストが跳ね上がり、当時の100円前後(現在の実売価格帯でも200円未満)という圧倒的なコストパフォーマンスと200mlの大容量を維持することが不可能になります。さらに、乳脂肪分が高すぎると200mlを食べ進めるうちに口内が重くなり、途中で飽きが来てしまいます。植物性油脂を巧みにブレンドすることで、「一口目の濃厚なパンチ」と「食べた後のスッキリしたキレ」を両立させたのです。

一方、ハーゲンダッツが徹底して乳脂肪分15%前後のアイスクリーム規格にこだわるのは、「空気を極力含ませず、厳選されたミルクと天然バニラの重厚なアロマを一口で堪能させる」というプレミアムな体験価値を提供するためです。どちらが優れているかという優劣ではなく、「どのような喫食体験と価格帯を目指しているか」という企業哲学の違いが規格の選択に現れています。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest