ミズーリ号調印の徐永昌とは誰か?日記が語る激動の生涯と素顔
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徐永昌が後世の歴史研究に遺した最大の遺産は、1916年から1959年に亡くなる直前まで、欠かすことなく書き続けられた『徐永昌日記』です。台湾の中央研究院近代史研究所から出版されたこの日記は、数百冊に及ぶ膨大な記録であり、近代史研究者の間では「最も信頼できる第一級史料の一つ」として扱われています。
日記の最大の価値は、その「忖度なき率直さ」にあります。権力者である蒋介石の軍事的失策や感情的な介入、国民党軍内部にはびこる汚職、派閥間の足の引っ張り合い、さらには旧主である閻錫山の打算的な政治行動に至るまで、容赦ない筆致で記録されています。
例えば、日中戦争中の前線での敗退や補給不足について、徐永昌は「将校の無能と不正が兵士の命を奪っている」と厳しく自己批判を交えて告発しています。単なる公式文書では覆い隠されてしまう戦争指導体制の欠陥や生々しい人間模様が、軍の最高責任者の手記によって克明に暴かれているのです。