カマキリの卵が孵化する時期は?室内での大量発生を防ぐ飼育法と前兆
カマキリの卵が孵化する時期は?室内での大量発生を防ぐ飼育法と前兆について見逃せない ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。
狙ったタイミング(春休みやゴールデンウィークの観察授業など)で孵化させたい昆虫愛好家の間では、「卵鞘の冷蔵庫保管」というテクニックが知られています。これは人為的に冬の状態を作り出し、休眠を維持させる手法です。
ただし、この手法には厳格な注意点が存在します。卵鞘を裸のまま冷蔵庫に入れると、庫内の強い乾燥風によって卵室の水分が一気に奪われ、確実に死滅します。冷蔵庫で冬越しをさせる場合は、密閉できるタッパー等の容器に湿らせて固く絞ったキッチンペーパーを敷き、その上に小枝に固定した卵鞘をセットします。保管場所は冷気が直接当たるチルド室ではなく、温度が5℃〜8℃前後に安定している野菜室が適しています。
そして3月下旬から4月上旬になったら屋外の日陰に移し、自然の気温変化に慣らしていくことで、室内でのフライング羽化を防ぎつつ健全な春の孵化へ誘導することが可能になります。
無事に卵から生まれた後、最大の難関となるのが「生まれたばかりの初齢幼虫(赤ちゃん)の餌やり」です。生まれてから最初の脱皮を迎えるまでの約1週間〜10日間に適切な餌と水分を得られない場合、幼虫たちは驚くべきスピードで共食いを始め、あっという間に全滅します。
初齢幼虫の給餌管理において厳守すべき実践ステップは以下の通りです。
第一に、水分補給の徹底です。孵化直後の幼虫は乾燥に極めて弱く、脱水症状で命を落とします。微細な霧吹きをケースの壁面やネットに向けて軽く吹きかけ、極小の水滴を作って吸水させます。幼虫の体に直接強い水滴を吹きかけると、水滴の表面張力に囚われて幼虫が溺死するため、霧の粒子サイズと吹きかけ場所には細心の注意を払わなければなりません。
第二に、初齢幼虫の口に入る生きた微小昆虫の確保です。カマキリは動かない死骸や人工飼料を基本的に認識しません。孵化直後〜2齢幼虫期に最適な餌は以下の2種類に絞られます。
最も手軽で栄養価が高いのは、春先の新芽やアブラナ科の植物、カラスノエンドウなどにびっしりと群生している「アブラムシ」です。アブラムシがついた茎ごと切り取り、飼育ケース内に挿しておくだけで、幼虫たちは本能的に鎌を使って捕食を始めます。もう一つの確実な選択肢は、爬虫類・両生類ショップや通販で手に入る「フライトレス(羽が退化して飛べない)トリニダドショウジョウバエ」です。これをケース内に数匹ずつ投入することで、安定した捕食行動を維持できます。