スーツの3つボタンは時代遅れ?ダサい噂の真相と正しい着こなし術
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スーツを着用する上で絶対に守るべき鉄則が「一番下のボタンは留めない」というアンボタンマナーです。3つボタンスーツの場合、このルールに従うとスーツのボタン真ん中だけ留める理由が自ずと明らかになります。
アンボタンマナーの起源と経緯にはいくつかの有力な説があります。最も広く知られているのは、19世紀末から20世紀初頭にかけての英国王エドワード7世にまつわる逸話です。大食漢で恰幅の良かったエドワード7世が、食事の際にベストやジャケットの一番下のボタンを外していたところ、周囲の貴族たちが王に恥をかかせないよう真似をして外し始めたのが発祥とされています。また、乗馬の際にジャケットの裾が鞍に引っかかってシワが寄るのを防ぐため、機能的に下ボタンを外したという実用説も有力です。
理由はどうあれ、現代のテーラリングにおいてジャケットは「一番下のボタンを外した状態で最も美しいシルエット(ドレープ)が出る」ように緻密に設計されています。もし一番下まで留めてしまうと、裾回りに不自然なシワが寄り、背中のベント(切れ込み)が無理に開いてプロポーションを台無しにしてしまいます。
では、3つボタンスーツの正しい留め方とはどうあるべきでしょうか。基本ルールは以下の通りです。
- 段返り3つボタンの場合:第1ボタンはラペルの返り部分にあるため留めず、第3ボタンはアンボタンマナーで外す。結果として「真ん中のボタンだけを1つ留める(中1つ掛け)」が唯一無二の正解となります。
- 通常の3つボタンの場合:第1ボタンと第2ボタンの「上2つ留め」、あるいは第2ボタンのみの「中1つ掛け」のどちらかを選択します。現代的なスマートさを演出するなら、Vゾーンに抜け感を出せる中1つ掛けが推奨されます。
中1つ掛けの最新着こなし術をマスターすれば、ボタンを留めたウエスト位置(絞り位置)が強調され、視覚的に腰の位置が高く見える美しいXラインが完成します。座る際にはすべてのボタンを自然に外し、立ち上がる瞬間に片手でスムーズに真ん中だけを留める一連の所作こそ、洗練された大人のマナーです。