消石灰と苦土石灰の違いとは?失敗しない散布時期と使い分けの真相

消石灰と苦土石灰の違いとは?失敗しない散布時期と使い分けの真相の真相について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

カルシウムばかりに気を取られ、マグネシウムの供給を疎かにすると、植物の生長は著しく停滞します。マグネシウムは植物が光合成を行うための中心核である葉緑素(クロロフィル)を構成する必須元素です。

土中のマグネシウムが不足すると、植物は新しい葉を生長させるために古い下葉からマグネシウムを回収して移動させます。その結果、「下葉の葉脈の間だけが黄色く色抜けする(クロロシス)」という典型的なマグネシウム欠乏症の症状が現れます。重症化すると光合成能力が半減し、トマトやナスなどの果菜類では着果不良や空洞果、葉の早期枯死へと直結します。カリウム(カリ肥料)を過剰に投入している畑では、土壌中にマグネシウムがあっても根が吸収できなくなる「拮抗作用」が起きるため、苦土石灰による定期的な補給が欠かせません。

失敗をゼロにする土壌酸度pH調整の正しい手順

やみくもに石灰を投入する前に、次の手順を忠実に踏むことが土壌環境を守る唯一の近道です。

  1. 土壌酸度(pH)の測定:散布前に土壌測定器やpH試験液を用い、現在の数値を計測します。多くの野菜の適正pHは6.0〜6.5(弱酸性)です。
  2. 適切な散布量の算出:苦土石灰の適切な散布量目安は、一般的な日本の黒ボク土において1平方メートルあたり100g〜150g(一握りで約30〜40g)でpHが約0.5〜1.0上昇します。砂質土は効きやすく、粘土質は効きにくいため、土質に応じて微調整が必要です。
  3. 散布と深耕(作土との混和):石灰を均一に散布したら、深さ20cmほどの作土層と入念に耕起・混和します。表層だけに偏ると局所的な強アルカリ化を招きます。
  4. 堆肥・元肥の施用:苦土石灰を馴染ませてから約1週間後、完熟堆肥と元肥をすき込みます。消石灰の場合は最低2週間空けてから堆肥・肥料を投入しなければなりません。

安易に石灰を撒きすぎると、畑がアルカリ性に傾きすぎてしまう「畑のアルカリ化による生育不良リスク」が発生します。土壌が過度にアルカリ化すると、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛といった微量要素が水に溶けない形態に固定化され、植物が吸い上げられなくなります。一度アルカリ性に傾いた土壌を再び酸性に戻す作業は極めて困難であり、ピートモスや硫黄粉末の投入といった膨大なコストと時間を強いられる点に留意してください。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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