うつ病で仕事ができない…お金がない絶望から生き延びる公的給付全手順
うつ病で仕事ができない…お金がない絶望から生き延びる公的給付全手順の詳細解説を解説します。専門的な知識が満載です。
大手企業の休職期間は1年〜2年程度設けられていることが多いものの、中小企業では数カ月〜半年で休職期間満了となり、「これ以上休むなら自然退職または解雇」と通告されるケースが珍しくありません。当事者コミュニティ(SNSや当事者会)では、「休職満了で会社を辞めたら、その瞬間にお金が途切れて死ぬしかないのか」という悲痛な叫びが日常的に投稿されています。
結論から申し上げると、会社を退職しても傷病手当金はそのまま受け取り続けることが可能です。これを「資格喪失後の継続給付」と呼びます。退職後も手当をもらい続けるためには、以下の2つの絶対条件をクリアしていなければなりません。
第1に、退職日までに継続して1年以上、健康保険の被保険者期間があること。任意継続被保険者期間や共済組合等の期間を除き、一般の会社員として12カ月以上加入していれば問題ありません。
第2に、退職日当日に労務不能の状態にあり、かつ傷病手当金を受給中、または受給要件を満たしていることです。ここで多くの人が致命的なミスを犯します。「最後の日くらいは挨拶に行こう」「私物を片付けに半日だけ出社しよう」と退職日にタイムカードを押してしまうと、法律上「労務可能であった」とみなされ、退職日以降の継続給付を受ける権利が永久に消滅します。退職日は必ず有給休暇の消化中、または欠勤として扱い、1日たりとも就労実態を作ってはなりません。
一方で、退職後に体調が回復し、仕事を探せる状態になった段階で活用するのが雇用保険(失業保険)の基本手当です。自己都合退職の場合、通常は1〜2カ月の給付制限期間が課せられますが、医師から「うつ病により就労の継続が困難であった」とする診断書や離職証明書が提出できれば、ハローワークで特定理由離職者として認定されます。特定理由離職者に認められると、給付制限が完全に免除され、7日間の待期期間終了後すぐに給付が始まります。
注意すべきは、失業保険は「今すぐ働ける状態にある人」を支援する制度であるという点です。退職直後でまだ起き上がることもできない療養期間中は、ハローワークで「受給期間延長」の手続きを行ってください。本来1年間である受給期間を最長4年まで先延ばしにでき、傷病手当金をもらい切って病状が回復した後に、落ち着いて失業手当を受け取りながら再就職を目指すことができます。