コント赤信号・小宮孝泰の現在|がん克服と妻との死別、舞台と落語の道
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充実した舞台活動の裏側で、小宮の私生活は過酷な試練の連続であった。何よりも大きな衝撃となったのが、長年連れ添った妻・直美さんとの早すぎる死別である。
2012年、妻は乳がんにより50代半ばの若さで旅立った。発覚からの闘病期間中、小宮は仕事をセーブしながら必死に看病を続け、最期を看取ったという。公の場で見せたことのない深い悲嘆と喪失感(グリーフ)に打ちのめされ、しばらくは自宅で一人立ち尽くす日々が続いたと、当時の特番インタビューや手記で吐露している。生活のすべてを支えてくれていた最良の理解者を失った心の傷は、容易に癒えるものではなかった。
さらに試練は重なる。妻の七回忌を終えた2019年、今度は小宮自身の体に異変が起きた。定期的な健康診断のPSA(前立腺特異抗原)検査で数値の異常が見つかり、精密検査の結果、前立腺がん(ステージ早期)と診断されたのだ。
妻をがんで見送った経験を持つ小宮にとって、自らのがん宣告は凄まじい精神的衝撃を伴うものであった。しかし、妻の闘病を間近で見届けていたからこそ、冷静に病状と向き合い、早期に全摘手術を決断。手術は無事に成功し、懸念された後遺症もリハビリによって克服した。術後の定期検診でも再発の兆候はなく、病を乗り越えた経験が「残された時間をどう生きるか」という芸人・役者としての覚悟をより一層深める契機となった。