疑わしきは罰せずで凶悪犯が無罪になる真実|推定無罪と司法の葛藤を解剖
疑わしきは罰せずで凶悪犯が無罪になる真実|推定無罪と司法の葛藤を解剖の注目されている理由をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
日本の刑事裁判において、起訴された場合の有罪率は99.9%に達すると言われます。この驚異的な数字の裏返しとして、検察は「100%勝ち切れる強固な証拠」が揃わない限り起訴を見送る傾向があります。その狭き門をくぐり抜けて起訴されたにもかかわらず、疑わしきは罰せずが適用された裁判例には、どのような事情があったのでしょうか。
典型的な事例として挙げられるのが、2000年代以降の重大再審事件や、防犯カメラ・DNA鑑定の信用性が激しく争われた薬物・窃盗・傷害致死事件です。警察が自白調書を偏重し、客観的証拠の収集を怠った結果、公判で「自白の任意性・信用性」が否定されて無罪となるケースは後を絶ちません。
記憶に新しいところでは、長期の身柄拘束と過酷な取り調べの末に得られた供述について、裁判所が「虚偽自白の疑いを排除できない」と判断し、検察側の主張を退けた事例が挙げられます。また、現場から採取されたDNA型が被告人と一致した事件でも、採取プロセスの杜撰さやサンプルの汚染(コンタミネーション)の可能性を科学的に立証された結果、「犯人であると断定するには合理的な疑いが残る」として無罪判決が確定した事案も存在します。検察や警察が捜査の基本手順を逸脱したとき、どれほど世論が有罪を信じて疑わなくても、法は容赦なく被告人を解放します。