豪族と庶民の格差とは?発掘調査で分かった古墳時代の暮らしの実態
豪族と庶民の格差とは?発掘調査で分かった古墳時代の暮らしの実態の重要なポイントについて、専門知識を基に徹底解説します。
当時の集落跡を覗くと、住まいと食卓に横たわる圧倒的な格差に目を見開かされる。庶民の多くは、地面を掘り込んで作られた伝統的な竪穴住居で雨風をしのいでいた。湿気と背中合わせの狭い空間に家族が身を寄せ合い、素焼きの土器で雑穀粥を炊く。それが一般的な民衆の過酷な現実だ。
対照的に、権力を掌握した豪族の住まいといえば、堅牢な掘立柱建物や高床倉庫を備えた広大な敷地である。食卓を彩る器にも決定的な違いがあった。朝鮮半島の最新技術を取り入れて焼成された頑丈で美しい須恵器を独占し、ジビエの肉料理や海の幸、果物、醸造酒などを贅沢に味わっていたことが、遺物に残された微小な脂質解析から明らかになっている。食の豊かさこそが、統治者の権威を象徴していたのだ。