ピンク色のバッタの正体とは?出現確率と理由・幸運のジンクスを徹底解剖
ピンク色のバッタの正体とは?出現確率と理由・幸運のジンクスを徹底解剖について知っておくべき ポイントを分かりやすく解説いたします。
草むらに突如現れる鮮やかなピンク色のバッタ。その正体は、外来種でも人工的な染色でもなく、「赤色症(エリスリズム:erythrism)」と呼ばれる遺伝子の突然変異によって生まれた個体です。
昆虫の体色は通常、黒や茶褐色を司るメラニン色素、黄色や赤を司るカロテノイド色素、そして胆汁色素などの複合的なバランスによって構成されています。草木に同化する緑色の体色を持つ昆虫は、黄色色素と青色系の胆汁色素が重なり合うことで美しい緑を表現しています。
しかし、何らかの遺伝的変異によって黒色や緑色の色素を合成する機能が損なわれ、同時に赤色色素が過剰に発現・沈着する現象が発生します。これが赤色症です。白化現象であるアルビノ(先天性色素欠乏症)や、黒化現象であるメラニズムと並ぶ先天的な色彩変異の一つであり、トラや鳥類、両生類などでも極めて稀に確認されますが、直翅目(バッタ・キリギリスの仲間)における発色はその中でも際立って蛍光ピンクに近い鮮烈さを見せます。
昆虫生理学の専門家によると、この変異は特定の環境汚染や薬剤の影響ではなく、自然界で一定の割合で発生する純粋な遺伝的エラーです。優性遺伝か劣性遺伝かについては種によって諸説あるものの、野生下では極めて目立つため自然淘汰を受けやすく、次世代に形質が固定化されることは基本的にありません。