モールの応力円を完全攻略!角度2倍の理由と描き方を徹底図解
モールの応力円を完全攻略!角度2倍の理由と描き方を徹底図解の主要なニュースを丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。
Q1:土質力学と材料力学でモールの応力円の符号や描き方が違うのはなぜですか?
A1:対象とする材料の物理的性質が根本的に異なるためです。鋼材などの構造材料は「引張」による降伏や破断が致命傷になるため引張を正(+)と定めますが、地盤や土粒子は粒子同士の接触力で支えられており「圧縮」によって強度を発揮し引張にはほぼ耐えられません。そのため、土質力学では計算式を扱いやすくする目的で「圧縮を正(+)」として定義するのが標準となっています。
Q2:最大せん断応力が生じる面は、なぜ主応力面から実空間で45度傾くのですか?
A2:モールの応力円上において、主応力(横軸との交点)と最大せん断応力(円の頂点)をなす中心角はちょうど直角(90度)です。応力円上での回転角は実空間の角度の2倍(2θ)であるため、実空間における角度差は半分の $90^\circ / 2 = 45^\circ$ となります。延性材料の引張試験で、試験片が軸方向から45度傾いた面ですべり破壊(スリップ)を起こすのはこの力学的必然によります。
Q3:せん断応力の符号で、教科書によって縦軸の下向きを正にしているものがあるのはなぜですか?
A3:数学のデカルト座標系(上向き正)を採用すると、実空間での要素の回転方向と応力円上での半径ベクトルの回転方向が「逆回り」になってしまいます。この回転方向の食い違いを防ぎ、「実空間で反時計回りにθ回転したら、応力円上でも同じ反時計回りに2θ回転する」という直感的一致を実現するために、あえて縦軸(τ軸)を下向き正にとる流儀が存在します。どちらの流儀を用いても中心座標・半径・主応力の数値は全く同じ結果になります。