金八先生の上戸彩が起こした革命|鶴本直の衝撃と武田鉄矢が託した未来
話題沸騰中の 金八先生の上戸彩が起こした革命|鶴本直の衝撃と武田鉄矢が託した未来について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。
上戸彩さんが『3年B組金八先生』第6シリーズに出演したのは2001年10月(当時16歳・高校1年生)のことでした。役柄である鶴本直は、物語の冒頭、ある深刻な事情を抱えて桜中学3年B組に転校してきます。冷ややかな態度、周囲を寄せ付けない頑なな姿勢、そして女子生徒でありながら男子用の詰め襟制服を着たがらない不自然さ。視聴者が息を呑むなか、物語は静かに、しかし決定的な真実へと進んでいきました。
当時の日本の民放ドラマにおいて、中学生の性同一性障害(GID)を真正面から取り上げることは極めて異例の試みでした。社会的な理解も現代とは比較にならないほど乏しく、当事者の苦悩に対する偏見も根強く残っていた時代です。脚本家の小山内美江子氏は、徹底した当事者取材を通じてシナリオを執筆。その魂のバトンを託されたのが、1997年の「全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、アイドルユニット「Z-1」などで活動していた上戸彩さんでした。
物語の大きな山場となったのが、第10話「金八の危機、生徒の反乱」から第11話「性同一性障害」にかけての展開です。直は自らの苦悩をノートに書き殴り、クラスメイトや教師たちの前で「自分は女じゃない、男なんだ」と感情を爆発させます。胸を押し潰すように縛り付け、性別の違和感に引き裂かれそうになりながら流したあの涙は、台本に書かれた台詞の域を遥かに超えていました。視聴率は中盤から右肩上がりに上昇し、第11話では18.5%、最終回(第22話)では19.6%を記録。上戸彩という名は、一夜にして日本全国の記憶に刻まれることになったのです。