ポークステーキの焼き方決定版!固くなる理由と感動の柔らかさの秘密
今注目を集めている ポークステーキの焼き方決定版!固くなる理由と感動の柔らかさの秘密について、詳しいまとめをご紹介しています。
プロのシェフがステーキを焼く際、フライパンに火をつける前の下ごしらえに全体の7割の注意を払っています。家庭でも即座に実践できる重要な技術は以下の4点です。
第一に「室温への復帰」です。調理開始の20〜30分前(夏季は15分前)には必ず冷蔵庫から肉を出し、肉の中心温度を15〜20℃程度まで戻します。このひと手間を怠ると、外側と中心部で30℃以上の温度差が生じたまま焼き始めることになり、均一な火入れが物理的に不可能になります。
第二に「的確な筋切りのコツ」です。豚ロース肉の脂身と赤身の間には、結合組織である強靭な筋膜が走っています。加熱するとこの筋膜が肉の本体よりも激しく縮むため、肉全体がカップ状に反り返ります。赤身と脂身の境目に包丁の先を垂直に当て、2〜3cm間隔で筋をチョンチョンと断ち切るように切れ目を入れます。この際、肉の繊維を叩き壊すほど強く叩く必要はなく、筋膜をリズミカルに分断することが肝要です。
第三に「下味のタイミング」です。「下味は早めにつけて肉に馴染ませる」と思い込んでいる方が多いですが、これは大きな誤解です。肉に塩を振ると、浸透圧の作用によってわずか数分で細胞内から水分(ドリップ)が外へ引き出されます。このドリップには水溶性の旨味成分が含まれており、塩を振って長時間放置するのは旨味を捨てているのと同義です。塩・黒胡椒を振るのは「フライパンに入れる直前の30秒前」が鉄則です。
第四に「フライパン焼き時間と火加減の黄金比」です。厚切り肉(厚さ2cm前後)を焼く場合、大手ポークブランド等の検証でも評価の高い「中弱火で両面をじっくり焼き、フタを活用する方式」が最適解となります。薄く油を引いたフライパンを中火で軽く温めたら、弱めの中火(中弱火)に落として肉を投入。フタをして約3分加熱し、きれいな焼き色がついたら裏返して再びフタをし、さらに約3分蒸し焼きにします。
そして最後の決定打となるのが「余熱調理の手順」です。両面を焼き終えたらすぐに切ってはいけません。肉を素早く二重にしたアルミホイルで包み、温かい場所で約5〜6分間休ませます。火から下ろした直後は、肉の表面付近に肉汁が集まり沸騰に近い状態になっています。休ませることで、熱が中心へ緩やかに浸透し、暴れていた肉汁が筋線維全体へ均等に再配分されます。ホイルから取り出した瞬間、肉は驚くほどしっとりと落ち着き、ナイフを入れても大切な肉汁がまな板へ流れ出さなくなります。