獣になれない私たちの結末真相と伏線回収!最終回ネタバレ完全解説

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物語のフィナーレとなる第10話(最終回)において、視聴者の最大の関心事は「深海晶(新垣結衣)と根元恒星(松田龍平)が恋愛関係として結ばれるのか」という点に集まりました。しかし、野木亜紀子が紡いだシナリオは、既存のテレビドラマにおける定型的なハッピーエンドを鮮やかに裏切るものでした。

晶は、自身を酷使し続けた「ツクモ・クリエイト・ジャパン」のワンマン社長・九十九(山内圭哉)に対し、業務改善要求を突きつけた末に退職届を提出します。社長に都合よく使われる「笑顔の仮面」を自ら剥ぎ取り、職を失うリスクを冒してでも尊厳を選び取った瞬間でした。一方の恒星もまた、長年加担させられていた粉飾決算の不正監査から手を引く覚悟を決め、税理士事務所をたたむ道を選びます。不正を告発し、築き上げてきたキャリアに自ら終止符を打つ行為は、社会的地位を失うことを意味していましたが、それ以上に「自分の心に嘘をつかない生き方」を取り戻すための不可欠な儀式でした。

印象的なラストシーンは、2人が行きつけのクラフトビールバー「5tap」の2周年を祝うため集まり、ビールを飲んだ後、以前訪れた教会の前で除夜の鐘ならぬ教会の鐘の音を待つ場面です。午後4時を告げる鐘の音が街に響き渡った瞬間、2人は互いの手を取り合い、穏やかな笑みを浮かべます。

この結末が意味していたのは、誰かに依存して救ってもらう「他力本願の救済」ではなく、「自分自身の足で立ち上がった2人が、対等な個として隣に並んだ」という事実です。恋人という名前のついた記号的な関係に縛られることなく、互いに獣のように本能のまま弱さをさらけ出せる唯一無二のパートナーシップを築いたことこそが、本作が提示した真の希望でした。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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