子どもの胸がペコペコ凹む陥没呼吸の危険サインと救急判断基準
子どもの胸がペコペコ凹む陥没呼吸の危険サインと救急判断基準の総合ガイドを解説します。最新トレンドが満載です。
呼吸をするたびに胸骨の上(喉元)や肋骨の下、お腹が大きく凹んでしまう現象は、空気の通り道である気道が何らかの炎症や分泌物で塞がれかけているときに生じます。乳幼児の胸郭は成人に比べて柔らかく骨化が進んでいないため、肺を大きく広げようと強い陰圧をかけることで、周囲の皮膚や柔らかい組織が内側に引っ張られてしまうのが小児陥没呼吸の原因となる基本メカニズムです。
小児科領域で陥没呼吸を引き起こす代表的な疾患には、季節性の感染症から慢性アレルギー発作まで幅広い病態が存在します。
- RSウイルス感染症・急性細気管支炎:乳児期に好発し、細気管支に粘稠な痰が詰まることで強い呼気性呼吸困難と陥没呼吸を引き起こします。
- クループ症候群(急性喉頭炎):喉の奥(喉頭)が腫れ上がり、犬の遠吠えやオットセイの鳴き声に似た特徴的な咳(犬吠様咳嗽)とともに喉元が深く凹みます。
- 気管支喘息の発作:気道粘膜の浮腫と気管支攣縮により息を吐き出すことが困難になり、ヒューヒュー・ゼーゼーという喘鳴を伴う喘息発作による陥没呼吸が発生します。
- 異物誤嚥:ピーナッツや小さな玩具が気道に詰まった場合、突然の激しい咳き込みとともに急激な陥没呼吸が現れます。
厚生労働省の小児救急指針や日本小児科学会の診療ガイドラインでも指摘されている通り、特に生後6か月未満の乳児における急性気管支炎やRSウイルスによる呼吸困難は、短時間で無呼吸発作へ移行する危険性があるため厳重な警戒が必要です。