「知る」の尊敬語で恥をかく?ご存じとお知りになるの使い分け
「知る」の尊敬語で恥をかく?ご存じとお知りになるの使い分けの真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
敬語の混乱を防ぐためには、公的な基準を理解しておくことが欠かせない。文化庁の文化審議会国語分科会が策定した「敬語の指針」では、従来の3分類からさらに細分化された5分類(尊敬語、謙譲語Ⅰ、謙譲語Ⅱ、丁寧語、美化語)が提唱されている。
日本語文法の観点から「知る」の体系を整理すると、主語が相手側にある場合は「尊敬語(ご存じ、お知りになる)」を用い、自分側にある場合は「謙譲語Ⅰ(存じ上げる)」または「謙譲語Ⅱ/丁重語(存じる)」を用いるのが基本原則だ。「知る」という動詞は、相手と自分のどちらがアクションを起こしているかによって語形がダイナミックに変化する特徴を持つ。
この境界線を曖昧にしたまま話すと、相手の行為に対して謙譲語を使ってしまうような深刻な文法破綻を招く。文の主語が誰であるかを常に意識することが、敬語運用の第一歩となる。