ニュウドウカジカは世界一醜い?本来の姿と噂の味・生態の真相を解剖
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ニュウドウカジカ(学名:Psychrolutes marcidus)が「世界一醜い生き物」という不名誉な称号を与えられた背景には、深海と地上の圧倒的な環境差が存在します。 オーストラリアやタスマニア沖の水深600〜1,200メートルを主な生息地とするニュウドウカジカは、水深1,000メートルにおいて地上のおよそ100倍(約100気圧)という凄まじい水圧に晒されています。この環境下で生きる彼らの体には、強固な骨格や鱗がなく、筋肉量もごくわずかです。 トロール網などで急速に海面へ引き揚げられると、体内の組織を支えていた均等な高圧力が一気に消失します。その結果、急激な減圧症(組織の破裂・皮膚の剥離)を起こし、体液が漏れ出して全体が潰れ、あの「鼻の大きなピンク色の顔」へと変貌してしまいます。 海洋調査機関(MBARIや豪州博物館など)が無人探査機(ROV)で撮影した深海での生きている姿を確認すると、体色は落ち着いた灰褐色や淡いグレーで、頭部は滑らかで大きく、尾に向かってスマートにすぼまるオタマジャクシ型の端正な魚であることが分かっています。つまり、世間に広まっている醜い姿は、極限環境から引きずり出されたことによる「悲劇的な遺体」の姿なのです。