栗東と美浦の格差は終焉か?坂路改修で激変した西高東低の真相2026
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トレセン単体の比較だけで現代競馬を語ることはできません。競走馬がトレセンに滞在する期間はレース前のわずか数週間に過ぎず、育成・調整の大半を民間施設が担う「外厩(がいきゅう)全盛時代」において、外厩ノーザンファーム影響は東西の勢力図を根本から再定義しました。
滋賀県に拠点を構える「ノーザンファームしがらき(栗東管轄)」と、福島県の広大な敷地を誇る「ノーザンファーム天栄(美浦管轄)」。この東西ツートップ外厩の存在こそが、実は美浦復権の先鞭をつけました。天栄は敷地内にトレセン顔負けの屋内坂路コース(全長900m・高低差36m)をいち早く整備し、「美浦トレセンの坂路が使えないなら、外厩で鍛え上げて直接競馬場へ送り込めばいい」という逆転のマネジメント手法を確立したのです。
イクイノックスをはじめとする世界的名馬が美浦所属として快挙を成し遂げた背景には、天栄による高度な外厩コンディショニングと、美浦の優秀な頭脳派厩舎によるシームレスな連携がありました。外厩という「外部インフラ」の平準化が先行し、追って美浦トレセン内部のインフラが追いついたことで、長年続いた栗東の独占体制にとどめが刺されたと言えます。