色盲だと人の顔はどう見える?赤みや血色の真相と誤解を徹底解明
色盲だと人の顔はどう見える?赤みや血色の真相と誤解を徹底解明の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
現在、スマートフォンのアプリやWebブラウザ上で手軽に利用できる色覚シミュレーターによる見え方の画像が数多く出回っています。しかし、日本眼科医会やカラーユニバーサルデザイン(CUDO)推進団体が繰り返し注意喚起している通り、「シミュレーション画像=当事者の視界そのもの」という認識は決定的な誤解です。
色覚異常の臨床研究資料(kyogan.jp等)の注意書きには、明確にこう記されています。
「本スライド集には色覚異常を有する人の見え方という内容のカラー写真が使用されていますが、実際には分類や程度が同じであっても、一人一人の見え方は異なります」
シミュレーターは、一般色覚者に対して「この2つの色が、色覚異常者にとってどれほど区別しにくいか」を数学的アルゴリズム(混同色線上の色を同一色相に変換する等)で擬似再現した「弁別難易度ツール」に過ぎません。シミュレーションを通した人間の顔は、しばしばゾンビのような不気味な緑灰色や黄色一色に変換され、SNS等で「こんな世界で見えているのか、恐ろしい」といった扇情的なリアクションを呼びがちです。
しかし、当事者の脳内では、幼少期からの視覚経験を通じて「色の恒常性」や脳内補正が絶え間なく働いています。彼らの主観的世界において、友人の顔は生き生きとした温かみを持つ人間の顔として完璧に成立しており、シミュレーター画像のような濁った異形の世界を生きているわけではないのです。この「ツールの客観的変換」と「生体の主観的認知」の乖離こそが、ネット上で色盲のリアルな見え方が歪められて拡散される最大の盲点と言えます。