座ってできるコグニサイズの効果とは?椅子で挑む認知症予防の実践法

座ってできるコグニサイズの効果とは?椅子で挑む認知症予防の実践法とは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

介護現場の第一線では、座ってできるコグニサイズの導入によって空気感が一変したという報告が相次いでいます。通所介護(デイサービス)のレクリエーションにおいて、かつて主流だった単純なボール投げや風船バレーは、利用者のプライドを傷つけたり飽きを生じさせたりするケースが少なくありませんでした。

都内のデイサービスセンターで機能訓練指導員を務める理学療法士は、現場の変化をこう振り返ります。
「従来の立位運動では、ふらつきのある利用者様に対して常に職員がマンツーマンで背後に張り付く必要がありました。しかし椅子を用いた座りコグニステップを導入してからは、集団レクリエーションとして全員が同じ視線で一斉に参加できるようになりました。『間違えるのが恥ずかしい』と感じていた方も、周囲が笑って失敗している様子を見るうちに表情が和らぎ、自発的に発声されるようになっています」

実際に座位プログラムを半年間継続している70代の女性利用者からも、率直な感想が寄せられています。
「立ち上がってステップを踏む体操は、膝が痛くてついていけず、惨めな思いをしていました。でも椅子に腰掛けたままの今のやり方なら、足がもつれて転ぶ心配がありません。計算やしりとりに夢中になると足が止まってしまって、『あれ、足が動かない!』とみんなで大笑いするのが週に2回の最高の楽しみです」

車椅子を使用している要介護3の高齢者であっても、足元を軽く動かしながら手振りや声出しを連動させることで、確かな手応えを得ています。「できないこと」を数えるのではなく、「座ったまま挑戦できること」へと意識をシフトさせる現場の工夫が、利用者の自立支援と精神的活力の回復を後押ししています。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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