犬にさつまいもの皮は危険?獣医師が明かす誤嚥リスクと正しい適量
犬にさつまいもの皮は危険?獣医師が明かす誤嚥リスクと正しい適量についての真相をお届けします。
ペットコミュニティや大手Q&Aサイト(dogoo.comなど)を丹念に調査すると、「犬がドッグフードを食べなくなったので、大好物のさつまいもを皮ごと混ぜて与えている」「焼き芋を買ってきて端っこの皮を少しあげたら、翌朝未明に胃液と一緒に吐き戻した」といった切実な投稿が多数見受けられます。
動物病院の夜間救急外来においても、秋口から初春にかけて焼き芋の皮による喉詰まりと誤嚥対策の不備に起因する受診ケースが目立ちます。石焼き芋やオーブンでじっくり焼かれたさつまいもの皮は、水分が抜けて非常にしなやかかつ強靭な状態になっています。犬は人間のように歯で噛みちぎってすり潰すのではなく、大きな塊をそのまま飲み込む習性があるため、平たい皮が上あごや咽頭部にペタリと張り付き、激しいパニック状態に陥ることがあるのです。
呼吸困難を引き起こすだけでなく、喉に違和感を覚えた犬が無理に飲み込もうとして食道に詰まらせたり、気管側へ吸い込んで重篤な誤嚥性肺炎を併発したりする事故も報告されています。「人間の感覚で、薄くて柔らかいから大丈夫だろう」と判断する行為は、犬の嚥下生理学上、極めてハイリスクな行動であると認識しなければなりません。