正中神経麻痺で生じる猿手の原因とは?手根管症候群との違いと治し方

正中神経麻痺で生じる猿手の原因とは?手根管症候群との違いと治し方について知っておくべき 注意点を分かりやすく解説いたします。

ウェブ上やSNSでは、手のしびれや筋肉の痩せに関して多くの不正確な情報が氾濫しています。特に危険な誤解が「マッサージやストレッチを入念に行えば母指球筋は元に戻る」という言説です。

神経因性の筋萎縮は、単なる筋力低下(廃用性萎縮)とは本質的に異なります。運動神経からの活動電位と栄養因子の供給が途絶える「除神経」が起きると、筋線維自体の萎縮と線維化が進行します。この状態の母指球筋を外側から強く揉みほぐしても、神経の圧迫が解除されない限り筋力は1パーセントも回復しません。それどころか、手根管部を自己流で強く指圧することによって、すでに虚血状態にある正中神経へさらに物理的な打撃を与え、不可逆的な壊死を加速させるリスクすらあります。

もう一つの盲点は、「首(頸椎)のヘルニアによる神経根症との混同」です。頸椎症性神経根症(特にC6やC7の障害)でも親指や人差し指にしびれが生じます。しかし、頸椎由来の障害では前腕の外側や腕全体に放散痛が生じることが多く、母指球筋単独の限局した高度萎縮が生じるケースは極めて稀です。手根管症候群と頸椎症が同時に存在する「ダブル・クラッシュ症候群(二重絞扼障害)」の症例も報告されており、MRIや筋電図検査(NCV)を伴う正確な電気生理学的診断が不可欠となります。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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