仁井田自然酒の評判と取扱店検証|唯一無二の濃厚甘口が放つ凄み
仁井田自然酒の評判と取扱店検証|唯一無二の濃厚甘口が放つ凄みに関する専門家の意見を詳しく解説いたします。
福島県郡山市の南東部、阿武隈山系の緑豊かな里山に佇む仁井田本家は、宝永8年(1711年)の創業から300年以上の歴史を刻む屈指の古豪です。この蔵が日本酒シーンで異彩を放つ最大の契機となったのは、1967年に誕生した「金宝自然酒」でした。化学肥料や農薬に頼る近代農業が急速に普及していた時代に、農薬不使用米だけを原料にした酒造りをいち早く決断したことは、当時の業界において無謀とも言える挑戦でした。
その志を受け継ぎ、さらなる高みへと昇華させたのが現当主である18代蔵元・仁井田穏彦氏です。仁井田氏は「酒は健康に良い飲み物でなければならない」「日本の田んぼを守る酒蔵になる」という確固たる信念のもと、自社栽培および契約栽培による無農薬・無化学肥料栽培の「自然米」100%使用へと舵を切りました。さらに仕込み水には自社所有の山から湧き出る硬水と軟水の天然水を使い、培養酵母を添加しない江戸時代以来の伝統製法「生酛(きもと)造り」への完全移行を達成しています。
大量生産・均一品質を追求した近代醸造とは対極にある「自然の摂理に委ねる酒造り」。テロワール(風土)の個性を余すところなく引き出した仁井田自然酒の味わいは、工業製品化した酒に物足りなさを感じていた都市部の愛好家や若年層のソムリエたちの味覚を強烈に覚醒させました。ただ甘いだけでなく、土や米の生命力を宿した奥深いテイストが、時代を超えて強い熱狂を生み出しています。