バチカンの大きさはどれくらい?ディズニーや皇居との比較で迫る驚きの実態
バチカンの大きさはどれくらい?ディズニーや皇居との比較で迫る驚きの実態の重要なポイントについて、専門知識を取りまとめてご紹介します。
主権国家でありながら、バチカン市国には一般的な国境検問所が存在しません。イタリアのローマ市内を歩いていると、サン・ピエトロ広場を取り囲む白い大理石の敷石ライン(国境線)を跨ぐだけで、何の手続きもなしにバチカン領内へと入ることができます。パスポートの提示や入国審査、ビザの発給手続きは一切不要であり、日常の移動において国境を意識させない極めて開かれた空間が保たれています。
人口動態においても、世界で類を見ない極端な構造を持っています。公式統計におけるバチカン市国の居住人口は約800人前後であり、その大半は枢機卿をはじめとする聖職者、外交官、そして教皇の身辺警護を担うスイス衛兵とその家族です。バチカン国籍は「血統」や「出生地」ではなく、「教皇庁での職務」に基づいて付与される職務国籍であり、役目を終えて退任すれば元の国籍(主にイタリアやスイスなど)のみに戻るという特異な法制度が採られています。
ここで特筆すべきは、観光客が集中するサン・ピエトロ広場や美術館周辺の治安事情です。国連統計や各種治安報告書において、バチカン市国は「人口あたりの犯罪発生率(特にスリや置き引き)」が計算上世界最悪の数値を記録することがあります。これは定住人口が800人程度であるのに対し、年間数百万人もの観光客が押し寄せるため、観光客間・観光客目当ての軽犯罪が母数である定住人口を大きく上回る統計上の歪みによるものです。凶悪犯罪はほぼ皆無であるものの、現場取材や旅行者の証言では「手荷物への細心の警戒が必須」と口を揃えて指摘されています。