耳の中に虫が入った時の緊急対処法!綿棒Ngの理由と安全な取り出し方

今注目を集めている 耳の中に虫が入った時の緊急対処法!綿棒Ngの理由と安全な取り出し方について、多角的な視点を整理して公開しています。

インターネット上の知恵袋やSNSでは、「耳に虫が入ったら部屋を暗くして耳の穴に懐中電灯を当てろ」というアドバイスが広く拡散されています。しかし、耳鼻咽喉科の臨床現場では、この民間療法には大きな落とし穴があると警告されています。

光に向かって飛ぶ習性(正の走光性)を持つのは、夜間に街灯へ集まるガや小型の甲虫など一部の昆虫に限られます。一方で、民家の寝室やリビングで耳に侵入する虫の代表格であるチャバネゴキブリ、クモ、シミなどは、暗くて狭い場所を好む「負の走光性」を持っています。負の走光性を持つ虫に対して耳元から強い光を浴びせると、虫は光の恐怖から逃れようとして、外へ出るどころかさらに耳の奥深く、鼓膜のキワへと猛スピードで潜り込んでしまいます。

では、現場の医療ガイドラインでも認められている安全な応急処置とは何でしょうか。その代表例が、植物油(オリーブオイルやサラダ油、ベビーオイル)を用いた窒息・鎮静処置です。

昆虫は腹部にある気門で呼吸しているため、油を外耳道に満たすことで気門が塞がれ、およそ数分から10分程度で窒息死します。虫が絶命すれば、耳の中で暴れることによる鼓膜損傷や激痛のリスクを即座に食い止めることができます。

ただし、この「耳の虫 オリーブオイル処置」を実行するには、以下の絶対的禁忌条件をクリアしていなければなりません。

【油を入れてはいけない絶対条件】

  • 過去に慢性中耳炎を患ったことがある、または鼓膜切開・鼓膜換気チューブ留置術を受けた経験がある
  • 激しい痛みとともに、すでに耳から出血や浸出液が出ている(鼓膜が破れている疑いがある)
  • 侵入した異物が虫ではなく、吸水性のある異物やボタン電池である可能性が否定できない

鼓膜に穴が開いている状態で耳に油を流し込むと、油が中耳腔に侵入して重篤な中耳炎や内耳炎を引き起こし、めまいや高度難聴を誘発する恐れがあります。また、水道水を耳に流し込む行為も避けてください。水では昆虫の呼吸器を速やかに塞ぐことができず、水流に驚いた虫がパニックを起こして激しく暴れるほか、耳垢が水分を吸って膨張し、虫の排出を阻害する原因になります。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest