自己愛性パーソナリティ障害の正しい接し方|怒りを防ぎ自分を守る防衛術
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大手IT企業に勤務していた30代女性は、かつての上司から受けた仕打ちについて、自著の手記や労災認定手続きの中で次のように述懐しています。「最初は誰よりも私を評価し、優秀な右腕だと持ち上げてくれた。しかし、別の役員から私が単独で表彰された瞬間から態度は一変。メールの宛先から外され、存在しないミスをでっち上げられて深夜まで問い詰められた」。
自己愛性パーソナリティ障害の被害者体験談まとめを精査すると、驚くほど共通したパターンが浮かび上がります。彼らは無差別に攻撃を仕掛けるのではなく、特定の性質を持つ人物を標的に定めます。自己愛性パーソナリティ障害のターゲットにされやすい人は、以下のような資質を持つ傾向があります。
- 責任感が強く、自己犠牲を厭わない人:理不尽な要求に対しても「自分が努力すれば解決する」と思い込みやすい。
- 共感力が高く、他者の機嫌に敏感な人:相手の不満を察知して先回りして謝罪してしまうため、支配が容易になる。
- 組織内で一定の実績や人望がある人:相手にとって「利用価値が高い存在」であると同時に、「自己の優位性を脅かす潜在的な脅威」と見なされる。
家庭内や親密な関係においては、さらに深刻な事態へと発展します。モラルハラスメントを日常的に浴びせられ、相手の精神的支配下に置かれた結果、被害者は「自分がすべて悪いのではないか」と思い詰め、自己同一性を失っていきます。この状態はアスペルガー症候群の配偶者関係などで知られるカサンドラ症候群の症状と回復の経緯と極めて類似しており、不眠、激しい動悸、抑うつ状態、パニック発作などの身体化症状として現れる実態が臨床現場で確認されています。
自己愛性パーソナリティ障害の職場での接し方においては、一人で抱え込まず、会話の録音、メールの文面、日時と発言内容を克明に記録した業務ログなど、客観的な証拠を蓄積することが自己防衛の絶対条件です。