絶縁抵抗計の使い方と判定基準|感電事故を防ぐ測定手順とプロの鉄則
絶縁抵抗計の使い方と判定基準|感電事故を防ぐ測定手順とプロの鉄則の全体像を分かりやすくまとめてご紹介します。
Q1:一般家庭の単相100V回路と工場の三相200V回路では、測定レンジをどう切り替えるべきですか?
A1:単相100V(対地電圧150V以下)の回路には「125Vレンジ」または「250Vレンジ」を使用します。三相3線式200V(対地電圧200V)などの動力回路には「500Vレンジ」を選択します。ただし、インバータ制御機器や弱電配線が接続されている場合は、過電圧破壊を防ぐため機器を回路から外すか、メーカー指定の低電圧レンジ(125V以下)で測定してください。
Q2:測定値が基準値の0.1MΩギリギリ(0.12MΩなど)の場合、合格と判定して復電して良いですか?
A2:法令上は0.1MΩ以上であれば使用可能ですが、実務上は「極めて危険な兆候」と判定します。通常の健全な屋内配線であれば10MΩ〜∞を示すのが自然です。0.1MΩ近辺まで落ちている場合、壁内での結露・雨水侵入、電線の被覆損傷、あるいは器具内のトラッキングが進行している可能性が高いため、原因箇所の特定と改修を行うまで本格復電は見送るのが賢明です。
Q3:日置電機や共立電気計器の「デジタル式」と従来からある「アナログ指針式」はどちらが優れていますか?
A3:用途によって明確な強みがあります。デジタル式は数値の読み間違い(視差エラー)がなく、バックライトや自動放電電圧モニタ、コンパレータ(合否ブザー判定)機能が充実しており、点検記録の作成に最適です。一方、アナログ指針式は「針の揺れ方」で絶縁の吸湿状態や一時的な放電現象を直感的に把握できるため、ベテラン技術者のトラブルシュートで根強い信頼を集めています。現場の運用形態に合わせて選択してください。