ガット船の給料は本当に高い?年収1000万の真偽と過酷な現場実態

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高収入の裏には、相応の過酷な労働環境が存在します。ネット掲示板やSNSでは「ガット船は懲役刑よりきつい」「初心者が乗れば3日で逃げ出す」といった過激な言説が散見されます。現役クルーの手記や業界関係者への取材から浮かび上がった、現場のリアルな負荷は主に次の3点に集約されます。

1. 細切れの睡眠サイクルと過密なピストン輸送

ガット船の航路は、瀬戸内海、東京湾、伊勢湾、九州沿岸などの近距離輸送が中心です。航海時間がわずか数時間から半日程度というケースも珍しくありません。航海当直を終えて横になったと思えば、数時間後には着岸・荷役作業が始まり、荷役が終われば即座に次の積み地へ向けて出港します。24時間の中でまとまった睡眠を確保することが難しく、細切れ睡眠の慢性化が肉体を削っていきます。

2. 粉塵・騒音・熱気との戦い

扱う貨物は砂、バラス(砕石)、鉱滓などの粉体・粒体です。荷役中は常に激しい粉塵が船上に舞い散り、目や喉を刺激します。さらにグラブバケットが船倉の鉄板に激突する凄まじい金属音、クレーンの油圧モーター音、夏の甲板上の灼熱地獄など、作業環境の過酷さは内航船の中でもトップクラスです。荷役終了後には船倉やデッキの徹底的な水洗い(ハッチ洗浄)が待っており、重労働が息つく間もなく続きます。

3. 閉鎖空間における人間関係のプレッシャー

ガット船は4人から6人前後の少人数で運航される船が主流です。狭い船内で同じメンバーと24時間生活を共にするため、上下関係の摩擦が生じた際の逃げ場がありません。職人気質のベテラン船長やクレーン士からの叱責、業務スピードの要求に耐えかねて下船を選ぶ若手が多いのも、この過密な共同生活に起因しています。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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