マンボウは本当に弱すぎるのか?巨体の真相と日光浴の理由を徹底解明
マンボウは本当に弱すぎるのか?巨体の真相と日光浴の理由を徹底解明に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。
マンボウが海面にプカプカと体を横倒しにして浮いている光景は、古くから船乗りや漁師の間で知られていました。かつては「死にかけの個体が流されている」「単に休憩している」と考えられていましたが、バイオロギング(超小型記録計を装着する生体調査)技術の発展によって、極めて合理的な生理行動であることが証明されました。
最新の追跡データによると、マンボウは1日に何度も水深200メートルから800メートルを超える冷たい深海(中深層)へ垂直潜水を繰り返しています。深海の海水温は3〜10度程度と非常に低く、長時間滞在すると変温動物である魚類の筋肉機能や消化器官の働きは著しく低下します。
そこでマンボウは、深海での捕食活動を終えた後に水面近くの暖かい表層(20度以上)へ浮上し、太陽光を体側全体で効率よく浴びることで冷え切った深部体温を急速にリカバリー(行動性体温調節)しているのです。体温を上げることで内臓の消化吸収を活性化させ、次の深海潜水に備えるための不可欠なチャージ時間こそが「日光浴」の真実です。
また、海面で見せる豪快な「ジャンプ行動」にも明確な生物学的理由が存在します。マンボウの巨大な体表やエラには、実に40種類以上もの外部寄生虫(カイアシ類や吸虫類など)が付着することが知られています。空中に高く飛び出して水面に叩きつける衝撃を利用し、体表にびっしりついた寄生虫を振り落とそうとしていると考えられています。さらに、海面に横たわることでカモメなどの海鳥や表層の掃除魚に寄生虫をついばませてクリーニングしてもらう共生関係も確認されています。