旧名鉄の記憶が甦る!黒野駅レールパークの全貌と2026年最新ガイド
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岐阜市街の忠節駅から本揖斐駅を結んでいた名鉄揖斐線と、この黒野駅から名刹・谷汲山華厳寺への参詣客を運んだ旧名鉄谷汲線。両線が交差する交通の要衝として栄えた黒野駅は、かつて多くの乗客と車両が行き交う活気あふれるターミナルでした。2001年の谷汲線先行廃止、そして2005年の揖斐線廃止によって鉄路としての歴史に幕を閉じましたが、地元自治体である大野町の手によって、2013年4月に「黒野駅レールパーク」として見事な再生を遂げました。
現在パーク内に足を踏み入れると、当時のまま残されたプラットホームとレール、転轍機(ポイント)が出迎えてくれます。そしてホームに静態保存されているのが、鉄道遺産としても極めて高い価値を誇る名鉄モ510形「モ512」です。1926年(大正15年)に製造されたこの車両は、優美な半円形を描く前面デザインと戸袋窓の形状から「丸窓電車」の愛称で半世紀以上にわたり親しまれました。赤と白のツートンカラーに塗り直された車体は、ボランティアや保存関係者の手厚いメンテナンスによって今なお往時の輝きを放っています。
現地を取材すると、線路脇に腰掛けて車両を眺める往年の鉄道ファンや、運転台を物珍しそうに見上げる子どもたちの姿が絶えません。保存車両の周囲には柵が設けられつつも、ホームからの視線で当時の乗降風景がそのまま追体験できる設計となっており、産業遺産としてのリアリティを肌で感じることができます。