宇宙に行くと老けない?ウラシマ効果の真実と時間の遅れを徹底解説

宇宙に行くと老けない?ウラシマ効果の真実と時間の遅れを徹底解説の重要なポイントについて、専門知識を基に徹底解説します。

ウラシマ効果は、決してSF映画や遠い未来の恒星間航行だけの話ではありません。私たちの手元にあるスマートフォンやカーナビのマップ機能でも、この時間の歪みはリアルタイムで補正され続けています。

高度約2万キロメートルを秒速約3.9キロメートルで周回するGPS衛星の内部時計には、2つの相対論的効果が同時に働いています。

第一に、衛星の高速移動によって、特殊相対性理論から毎日約7マイクロ秒(100万分の7秒)の遅れが生じます。第二に、地球表面よりも重力が弱い軌道上にあるため、一般相対性理論から毎日約45マイクロ秒時計が早く進みます。これらを差し引きすると、GPS衛星の原子時計は地上よりも毎日約38マイクロ秒早く進むことになります。

「38マイクロ秒」というわずかな差に見えますが、光速で進む電波にとってこのズレを放置すると、GPSの測位精度は1日で約11キロメートルも狂ってしまいます。世界中の衛星ナビゲーションシステムは、あらかじめアインシュタインの数式を組み込み、時計の周波数を意図的にずらして運用することで正確な位置情報を保っているのです。

また、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する宇宙飛行士たちも、微小ながら実際にウラシマ効果を体験しています。ISSは秒速約7.7キロメートルという超高速で地球を周回しているため、速度による遅れのほうが重力の影響を上回ります。宇宙滞在通算878日という世界記録を持つロシアの宇宙飛行士ゲンナジー・パダルカ氏は、地球上の同世代と比べて約0.02秒未来にタイムトラベルした(若さを保った)と算出されています。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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