時価総額1兆ドルへ迫る製薬の巨頭——肥満症薬とアルツハイマー病治療薬で世界を揺るがす「次の一手」
時価総額1兆ドルへ迫る製薬の巨頭——肥満症薬とアルツハイマー病治療薬で世界を揺るがす「次の一手」の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。
同社の成長を牽引するもう一つの巨大な柱が、アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度認知症の進行を遅らせる抗アミロイド抗体薬「キスンラ(一般名:ドナネマブ)」だ。
脳内に蓄積したアミロイドβを取り除くこの新薬は、病気の症状を一時的に和らげるだけでなく、「進行そのものを遅らせる」根本治療薬として認可された。特に注目されるのは、アミロイド斑が完全に除去された段階で投与を終了できる「一渡り(完了型)投与」のプロトコルだ。これにより患者の費用負担や通院負荷が大幅に軽減される可能性がある。
超高齢化社会が加速度的に進む先進国において、認知症ケアにかかる社会的損失の削減効果は計り知れない。早期診断技術の普及と相まって、現場での処方数は着実に増加傾向を辿っている。