消費税がない国は実在する?税金ゼロで国が成り立つ仕組みと実態を解明
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「消費税がない国で暮らせば、手取りが丸ごと手元に残り、贅沢三昧の暮らしができる」という幻想を抱く人は少なくない。しかし、現地で生活する日本人駐在員や移住者の証言を丹念に追っていくと、税金がないことの代償として課される過酷な隠れコストが浮き彫りになる。
代表例が「破壊的な物価の高さ」だ。消費税のないケイマン諸島やバミューダ諸島は、狭い島国ゆえに農業や製造業の基盤が皆無であり、日用品や野菜、肉、ガソリンに至るまで全物資の9割以上をアメリカなどからの輸入に依存している。政府は消費税を取らない代わりに、輸入港で20%から27%前後の強烈な輸入関税を徴収する。その関税がスーパーの店頭価格に丸ごと上乗せされるため、現地の価格設定は日本の感覚を遥かに超越している。
現地に滞在した日本人ビジネスマンの手記には、次のような生々しい実態が綴られている。
「スーパーで売っているレタス1玉が1,800円、カフェの簡素なサンドイッチとコーヒーのセットで3,500円が吹き飛ぶ。レシートに『消費税』という名目の項目は一行も印字されていないが、すでに物価そのものに関税という名の税金がガッツリ織り込まれている。税金がないから安いどころか、東京の倍以上のスピードで財布の底をつく」
さらに見逃せないのが「社会保障の完全自己責任化」だ。消費税ゼロの国の多くは、外国人居住者に対して手厚い公的医療保険を提供しない。病気やケガで現地の民間病院にかかれば、盲腸の手術と数日の入院だけで数百万円の請求書が届く。そのため、月額数十万円に及ぶ民間の医療保険への加入が必須となり、日本で支払う社会保険料や消費税の総額をあっさりと上回ってしまう。