アシドーシスとアルカローシスの違いとは?血ガス判読と原因を徹底解説

アシドーシスとアルカローシスの違いとは?血ガス判読と原因を徹底解説の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。

複雑に見える血液ガスデータも、定型化された4つの判読ステップを順守すれば、初学者でも迷うことなく正確に病態を特定できます。

  1. ステップ1(pH判定):pHを見てアシデミア(7.35未満)かアルカレミア(7.45超)かを判断する。
  2. ステップ2(主因特定):pHの変動方向と同じ向きに変化しているパラメーター(PaCO2またはHCO3-)を探し、呼吸性か代謝性かを判定する。
  3. ステップ3(代償評価):もう一方のパラメーターが適切な代償反応を示しているか、補正計算式(Winterの公式など)を用いて評価する。
  4. ステップ4(アニオンギャップ計算):代謝性アシドーシスが存在する場合、必ずアニオンギャップ(AG)を計算して酸の内訳を突き止める。

特に代謝性アシドーシスの鑑別において不可欠となるのがアニオンギャップ(AG)の計算式です。血清中の陽イオンと陰イオンの差を算出することで、未測定の酸(ケトン体や乳酸など)が増加しているのか、それとも単なるHCO3-の喪失(高クロール性)なのかを明確に切り分けられます。

【アニオンギャップの計算式】
AG = Na+ - (Cl- + HCO3-)
(基準値:12 ± 2 mEq/L)

AGが14 mEq/Lを超えて上昇している場合は「高アニオンギャップ代謝性アシドーシス」と判定され、ケトアシドーシス(糖尿病性・アルコール性)、乳酸アシドーシス、尿毒症、薬物中毒(アスピリンやメタノールなど)が強く疑われます。一方、AGが正常範囲内(10〜14 mEq/L)に留まる場合は「正常アニオンギャップ(高クロール性)代謝性アシドーシス」であり、激しい下痢や腎尿細管性アシドーシス(RTA)が鑑別の上位に挙がります。

さらに、低アルブミン血症が存在する場合はAGが見かけ上低く計算されるため、「補正AG = 計算AG + 2.5 × (4.0 - 血清アルブミン値[g/dL])」による補正計算を行うのが臨床の鉄則です。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest