5-56とシリコンスプレーの違いは?鍵穴や樹脂のNg使用例を解説
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現場トラブルの相談で圧倒的に多いのが、「玄関の鍵が回りにくかったので5-56を差したら、翌週完全に動かなくなった」という事例です。
5-56を鍵穴に噴射した直後は、油分によって一時的に鍵が軽く回るようになります。しかし、数日から数週間経つと有機溶剤が揮発し、残った粘り気のある鉱物油が鍵穴内部の金属粉や外部からのホコリ・砂粒を吸着します。これがシリンダー内部の精密なピンと混ざり合ってペースト状のヘドロとなり、ピンのバネ機構を完全に固着させてしまうのです。美和ロック(MIWA)やGOALなどの主要鍵メーカー各社も、一般的な油性潤滑剤の使用を公式に禁じており、シリンダー交換(修理費用1万5,000円〜3万円程度)に直結する典型的なリスクとなっています。
また、プラスチックやゴムに対する溶剤の攻撃性も見逃せません。ABS樹脂、アクリル、ポリスチレンなどの樹脂素材に5-56が付着すると、石油系溶剤が分子構造に入り込んで樹脂を膨潤(ぼうじゅん)させ、白化(白く濁る現象)やクラック(ひび割れ)、さらには溶解を引き起こします。自動車の樹脂バンパーやウェザーストリップ(ドアのゴムパッキン)、家電の可動部などに誤って吹き付けると、パーツの脆化(ぜいか)を急速に早める結果となります。