Esblの感染経路は空気感染か?家庭や介護現場のリスクと対策の真相
Esblの感染経路は空気感染か?家庭や介護現場のリスクと対策の真相の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
インターネット上の質問掲示板やSNSでは、「同じ部屋の空気を吸っただけで感染するのか」という切実な声が数多く見受けられます。医療従事者や感染症専門医の見解は明確です。ESBL産生菌が空気感染(飛沫核感染)や飛沫感染を起こすことは原則としてありません。
ESBLとは、特定の細菌そのものの名称ではなく、ペニシリン系や第3世代セファロスポリン系といった主要な抗生物質を分解・無力化してしまう酵素(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)を作る細菌の総称です。その正体の大部分は、大腸菌(Escherichia coli)や肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)といった、もともと人間の腸管内に常在している「腸内細菌目細菌」です。
腸内細菌である以上、菌の主な排出口は「便」です。したがって、感染が起きる決定的なメカニズムは、便に含まれる菌が手指、寝具、手すり、ドアノブ、ケア機器などを介して他者の体内へ運ばれる「接触感染(糞口感染)」に限られます。菌が空気中を自力で長時間浮遊し、呼吸を通じて他人の肺へと侵入する構造は持っていません。この基本的な微生物学的特徴を把握するだけで、同室に滞在することに対する根拠のない恐怖は解消されます。