プロビデンスの目の正体とは?1ドル紙幣と秘密結社に潜む歴史の真相
プロビデンスの目の正体とは?1ドル紙幣と秘密結社に潜む歴史の真相について専門的な視点から解説いたします。最新の情報をチェックしてください。
プロビデンスの目を語る上で避けて通れないのが、秘密結社「フリーメイソン」や「イルミナティ」との関わりです。ネット上では「アメリカ建国は秘密結社に操られていた証拠」として語られがちですが、文献と史実を精査すると異なる事実が浮き彫りになります。
まず、プロビデンスの目とフリーメイソンの関係についてです。フリーメイソンのシンボル一覧(コンパスと定規、直角定規、頭文字Gなど)を確認すると、確かにプロビデンスの目も「偉大なる建築者(神)」を象徴する重要なエンブレムとして用いられています。しかし、フリーメイソンが公式にこのシンボルを採用したのは1797年に出版された指導書以降であり、アメリカ国章が制定された1782年よりも後の出来事です。国章デザインの委員会において、フリーメイソン会員だったのはベンジャミン・フランクリンのみであり、彼の提案したデザインは不採用に終わっています。
一方、イルミナティとの関係の真相はどうでしょうか。1776年にバイエルンで設立された秘密結社「イルミナティ」ですが、彼らが公式に使用していた主たる象徴はプロビデンスの目ではなく「ミネルヴァのフクロウ(知恵の象徴)」でした。イルミナティ自体は設立からわずか十数年で弾圧されて解散しており、プロビデンスの目とイルミナティを直結させる言説は、19世紀以降の反秘密結社キャンペーンや小説の創作によって後から結びつけられた都市伝説に過ぎません。