水道水の温度は夏冬でなぜ激変する?年間平均水温と美味しい適温の真実
水道水の温度は夏冬でなぜ激変する?年間平均水温と美味しい適温の真実について徹底解説いたします。詳細な分析をご覧ください。
なぜここまで過酷な水道水の水温の季節差が発生するのでしょうか。最大の決定打は、私たちが口にする水の「水源の出自」にあります。日本の水道水源の約70%以上は、ダムや湖沼、河川から取水される「表流水」です。表流水は太陽光線や気温に直接さらされているため、夏は水温がぐんぐん上昇し、冬は雪解け水や寒気で冷え切ります。
一方で、深井戸などから汲み上げられる「地下水」は、地表から十数メートル以上の深さにある「恒温層」を通るため、外気の影響をほとんど受けません。年間を通じておよそ15℃前後に安定しているため、地下水を水源とする自治体では地下水と水道水の温度差が小さく、夏でもひんやりとした水が届きます。しかし、表流水に頼る大都市圏では、水源の段階ですでに水温の季節差が宿命づけられているのです。
さらに拍車をかけるのが、浄水場から家庭の蛇口に至るまでの「管路環境」です。道路の下約1.2メートル前後に埋設されている本管は外気の影響を受けにくいものの、そこから分岐して宅内へ引き込まれる給水管は、浅い位置に埋められていたり建物の壁内を走ったりしています。特に夏場、アスファルトの照り返しや直射日光を受けた受水槽、露出配管が熱せられることで、水道水がぬるいどころか熱を帯びる現象が引き起こされます。逆に冬場は、大気中に露出した細い立ち上がり管が強風や冷気で冷却され、氷点下の環境では水道水が冷たい原因となるだけでなく凍結のリスクを生み出します。