ヌートリアとは?カピバラとの違いや特定外来生物の危険性を徹底解説
ヌートリアとは?カピバラとの違いや特定外来生物の危険性を徹底解説の詳細について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
本来、地球の裏側に生息していたヌートリアがなぜ日本列島に定着したのでしょうか。その発端は、昭和初期の軍事国策にまで遡ります。
1939年(昭和14年)、当時の大日本帝国陸軍が極寒地(中国東北部・アリューシャン方面など)での軍用防寒具を作るため、フランスから150頭のヌートリアを輸入したのが本格的な導入の始まりです。耐水性と保温性に優れたその毛皮は「海狸(かいり)」と呼ばれ、飛行士の航空服や将校用の防寒着として珍重されました。さらに肉は貴重なタンパク源として「軍用食用獣」に指定され、全国で飼育が奨励された歴史があります。
戦後、高度経済成長期にかけて一時は民間の毛皮ブームにより飼育農家が急増しました。しかし1950年代後半から1970年代にかけて毛皮価格が大暴落。採算が合わなくなった業者が相次いで事業を撤退する過程で、飼育個体の遺棄や飼育施設からの脱走が頻発しました。温暖な西日本の河川環境に適応したヌートリアは、天敵が不在だったことも手伝い、急速に繁殖して野生化を遂げたのです。