警察に受理される告訴状の書き方|門前払いを防ぐ例文と実務要件
警察に受理される告訴状の書き方|門前払いを防ぐ例文と実務要件を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を凝縮して配信します。
警察官が読んだ瞬間に「これは受理せざるを得ない」と唸る告訴状を作成するには、感情的な作文を徹底的に排除し、法律家が作成する訴状と同等の精度で告訴事実の記載要件と証拠を噛み合わせる必要があります。
告訴状の基本骨格は、大きく5つの要素で構成されます。
第一に「当事者の表示」です。告訴人(あなた)の氏名、住所、生年月日、連絡先に加え、被告訴人(相手)の情報を特定します。相手の氏名や住所が不明な場合でも、「氏名不詳(SNSアカウント名:@XXXXXX)」として告訴することは可能ですが、警察の捜査負担が増すため、事前に相手の身元を可能な限り割り出しておくことが極めて有利に働きます。
第二に「告訴の趣旨」です。「被告訴人の所為は刑法第〇条の〇〇罪に該当するものと思料されますので、被告訴人を厳重に処罰されたく、ここに告訴いたします」と簡潔明瞭に記載し、処罰意思を明確に宣言します。
第三に、最も重要な「告訴事実」です。ここには、以下の4要素を寸分の隙もなく盛り込まなければなりません。
- 日時の特定:「令和〇年〇月〇日午後〇時〇分頃」と秒単位・分単位まで絞り込む。幅がある場合でも「令和〇年〇月〇日頃から同月〇日頃までの間」と限定する。
- 場所の特定:「東京都千代田区〇〇町〇丁目〇番〇号 株式会社〇〇の会議室内において」「インターネット上のウェブサイト〇〇の掲示板において」など、現場を住所やURLで特定する。
- 犯行態様の特定:刑法各条文の「構成要件」に沿った客観的行動。「欺く言辞を弄し」「公然と事実を摘示し」「暴行を加え」など、法律要件に該当する加害者の挙動を記述する。
- 結果の発生:「告訴人をして〇〇の預金口座に現金〇〇万円を振り込ませ、もってこれを騙取した」「告訴人の社会的評価を低下させ、その名誉を毀損した」など、発生した法益侵害の結果を具体的に書く。
第四に「告訴に至る経緯」です。事件の背景、告訴人と被告訴人の人間関係、犯行後の被告訴人の不誠実な態度(反省がない、弁済を拒否している、開き直って脅迫を続けているなど)を記載し、なぜ国家権力による処罰が必要不可欠であるのかという悪質性を浮き彫りにします。
第五に「立証趣旨と証拠目録」です。「証拠番号 甲第1号証:銀行振込明細書の写し」「甲第2号証:LINEメッセージ履歴の印刷物」「甲第3号証:医師による診断書原本」のように番号を振り、告訴事実のどの部分を立証する証拠なのかを対照表にして添付します。客観的証拠が整っている告訴状は、警察官にとって「捜査報告書を作りやすい親切な書類」となり、受理へのハードルを一気に引き下げる決定打となります。