世界一美しいアンデスミイラ少女の正体と500年腐らない理由
世界一美しいアンデスミイラ少女の正体と500年腐らない理由の重要ポイントをお届けします。専門的な知識が詰まっています。
ネット上やメディアで「世界一美しい」と絶賛されるアンデスミイラの正体は、1999年にアルゼンチンとチリの国境にそびえるユーヤイヤコ火山(標高6,739m)の山頂付近で発見された、推定年齢14〜15歳の少女です。現地では敬意を込めて「ラ・ドンセジャ(La Doncella=乙女)」、あるいはリャージャイジャコの乙女と呼ばれています。
発見時、調査隊を率いた米国の考古学者ヨハン・ラインハルト博士は、自著や当時の手記の中で「まるで昨夜眠りについたばかりの少女を目の当たりにしたようだった」と述懐しています。あぐらをかいて前かがみに座り、胸の前で手を組んだその体には、精緻に織られた美しい民族衣装が纏われ、頭部には鳥の羽で飾られた豪奢な頭飾りが残されていました。皮膚には弾力すら感じられ、頬の産毛や手足の爪、編み込まれた髪の毛1本に至るまで、生前と変わらぬ姿で保存されていたのです。
この発見以前、世界を驚かせた別の存在としてアンデスミイラ フアニータ 正体が知られています。フアニータは1995年にペルーのアレキパ近郊、アンプゥアト山(標高約6,288m)でラインハルト博士らによって発見された「氷の乙女」です。しかし、フアニータは近隣火山の噴火熱によって周囲の氷が解け、遺体の一部が外気に晒されたため、顔の軟部組織が乾燥・損傷していました。対照的に、ユーヤイヤコの乙女は地下約1.5メートルの密閉された石室内に安置されていたため、直射日光や風雨の影響を一切受けず、完全な無傷の状態で発見された点が決定的に異なります。