ちむどんどん脚本はなぜ炎上したのか?反省会と歴代評価の真相

ちむどんどん脚本はなぜ炎上したのか?反省会と歴代評価の真相についての真相をお届けします。

本作の炎上を決定づけた最大の要因は、登場人物たちの言動が現代の視聴者のモラル感覚と著しく乖離していた点です。とりわけ批判が集中したのが、主人公・比嘉暢子(黒島結菜)の兄である「ニーニー」こと賢秀(竜星涼)の行動パターンでした。

作中で描かれたニーニーの振る舞いは、単なる「お調子者の放蕩息子」というコメディの枠を完全に踏み越えていました。ボクシングジムの金を使い込み、怪しいビジネスに手を出しては詐欺に加担し、家族の虎の子の預金を幾度となく消失させる。実質的な犯罪行為や裏切りを重ねながら、窮地に陥ると故郷へ逃げ帰り、母親の優子(仲間由紀恵)は涙を流して無条件で受け入れる。被害に遭った周囲への実質的な弁済や、自立に向けた泥臭い努力のプロセスはほとんど描かれませんでした。

一方で、ヒロイン・暢子のキャラクター設定にも看過できない矛盾が散見されました。プロの料理人を目指して名門イタリアン「アッラ・フォンターナ」で修行する身でありながら、厨房を大声で走る、就労中に私情を剥き出しにする、オーナーの大城房子(原田美枝子)に対して不敬な口の利き方を改めないなど、職業人としての基礎的な倫理観に欠ける描写が目立ちました。

さらに、沖縄料理店「ちむどんどん」の開業に際しても、資金繰りや経営計画が極めて杜撰であったにもかかわらず、「美味しいものを食べてもらいたい」という情熱だけで次々と都合よく問題が解決していく展開は、真剣に生きる働く世代の共感を決定的に削ぎ落としました。無鉄砲さと前向きさを履き違えた主人公の言動が、物語の求心力を著しく損ねる結果となったのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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