突然のめまい・吐き気・冷や汗の正体とは?危険な兆候と救急判断基準
突然のめまい・吐き気・冷や汗の正体とは?危険な兆候と救急判断基準について押さえておきたい 注意点を厳選して解説いたします。
突然の発作に見舞われた患者たちの手記や、救急医療現場からの証言を精査すると、症状がいかに予告なく訪れ、日常を一変させるかが克明に浮き彫りになります。
都内のIT企業に勤務する40代男性は、朝の通勤電車内で発症した瞬間を次のように手記へ記しています。
「つり革につかまっていたところ、視界の端から徐々に白く霞み始めました。次の瞬間、サーッと胃の底からこみ上げる強烈な吐き気と、服が濡れるほどの冷や汗が吹き出したのです。立っていることができず、床に座り込みました。周囲の助けで途中下車し、救急搬送された結果は迷走神経反射による急性血圧低下でした。『死ぬのではないか』という恐怖は生涯忘れられません」
一方で、SNSやQ&Aサイトのコミュニティでは「数十分で症状が治まったから病院に行かなかった」という書き込みが散見されます。しかし、大学病院の救急救命センターに勤務する医師は、この行動に強い警鐘を鳴らしています。
「一時的にめまいや麻痺が完全に消失する現象は、一過性脳虚血発作(TIA)の典型例です。脳の血管に詰まった血栓が自然に溶けて血流が再開した状態に過ぎず、日本脳卒中学会のデータでも、TIA発症者の約10〜15%が90日以内に本格的な脳梗塞を起こし、その半数は発症後48時間以内に集中しています。『治ったから大丈夫』という自己判断は極めて危険です」